まだまだ岡山

今朝は3日も空けて店に入ると何だか懐かしい気分に。

つい床を磨いてしまいましたよ。
さて、今回も岡山出張報告の続きです!
いつまでもあーだこーだと騒ぎながらうらやすガラス幸房さんを見学している内にお昼
になってしまいました。

午後から一件訪問のアポイントをとっている施設さんがあります。
うらやす荘さんも岡山駅からはちと離れているのですが、その訪問先も真反対方向に離れて
います・・・
電車とバスを乗り継いで自力で行くつもりが、新開さんが時間を作って下さって車で送って
下さるとの事。しかも出来れば見てみたいと私が言っていた市内の福祉製品を置くショップ
も案内して下さるとの事。お優しい方です!きっと桃太郎さんの子孫なんでしょうねぇ・・・
今回は我ながら少々無理がある行程でしたが桃太郎じゃない新開さんのお蔭で「えびめし
まで食べることができました\(^o^)/
デミグラスソースで真っ黒なエビ入りピラフって感じです。見た目ほどくどくなくて
美味しかった。
なんせ自分・・・エビが好きですから。
その後市内の福祉ショップへ、しかも2か所も案内して頂きました。
一か所はショッピングセンター内、もう一か所はNPOセンター内のショップへ。
写真を撮り忘れましたが、可愛らしくて面白いモノもありました。
そしてさすが岡山です、備前焼の器を作っているところも。
施設名、その名も“ひだすき”漢字にすると火襷備前の文様(?)の一つですね。
個人的には備前焼は好きで、家でもお気に入りの酒器として使っています。
なかなかいいんです。備前の杯で飲むお酒というのが。
ただ、今のマジェルカではアンバランスさを生じます。
いつかは今以上に様々なモノを上手く取り込んで見せられる店にしたいと思いました。
さて、それから予期せず岡山セルプセンターという、施設製品の販路拡大に取り組む機関の方々とお話する機会まであり、その後結局訪問予定の施設さんまで送って頂きました。
新開さん、本当に有難うございました。また岡山にお邪魔出来るように頑張ります!
目的地に到着したはいいけど広い!
それはそうです。社会福祉法人旭川荘といって法人全体で職員さんが2000名!利用者さんが3000名!
私そんなことも知らずにその中の「愛育寮」さんに「明日岡山行くから是非会って下さい!」
って前日に電話してその結果押しかけています。
門入ったらガイドセンターってのがある・・・
でかすぎてどこが愛育寮さんかわからんので場所だけ聞こうと思ったら受付の方が
「マジェルカの藤本さまですね」って・・・
え(-_-;)
こんな普段の胡散臭い恰好で来たけどいいのか?オレ・・・
敷地内を結構歩いて愛育寮に到着しました。
そうしたらなんとご親切にも寮長様が私を迎えにわざわざバス停まで出て下さってるとの事!
あちゃ~っ(-_-;)
バスで行きますって言っちまったから・・・
寮長室でお待ちすること5分ほどでご対面します。
待っている間に寮長室の応接椅子をパシャリ。
そう、今回の目的はこいつです。
結び織り、またはノッティングと呼ばれるものです。
民藝運動家で倉敷民藝館の初代館長の外村吉之助氏が創設した倉敷本染手織研究所で今も伝え
作られています。
以前知ってから関心を持っていて、昨年倉敷旅行の際に泊まったアイビースクエアの木製家具に並んでいる実物に触れて以来一層思い込みを持っていました。
そして障がい者の作る手仕事品を扱う店を始めてから、質の高いモノづくりをしている施設
が思いの外あるという事を知るにつけ、もしやノッティングもと思い始め、しかも今回の岡山出張です。
片っ端から調べましたよ。
そしてやっと見つけました!ヽ(*´∀`)ノ
すぐに電話しました。
ご担当の方から「おそらくご期待には添いかねます」と言われてしまいました・・・(;´Д`)
食い下がりました!ヽ(´Д`;)ノ
「でもせっかく来て頂いても対応しかねるので・・・」
私さらに食い下がりますっ!ヽ(`Д´)ノ
「じゃぁ後ほど責任者からご連絡致します」
ドキドキ・・・ホントに連絡くるかな?
寮長さんからお電話が来ました!
そしてとりあえずお邪魔させて頂ける事になりました!(n‘∀‘)η
というわけでこの寮長室に座っているっていうわけです。(説明ながっ!)
愛育寮には知的障がいの方を中心に約60名ほどが生活されているそうです。
30年以上経つこちらの施設でもやはり利用者さんの高齢化が課題にはなっているようです。
早速工房を案内して頂きます。事務所や生活施設がある棟からしばらく歩きます。
広い施設内には川や池もありとても良い景色。
工房入口には作品が展示してあります。なんと綿の栽培もしています。
工房に入るとみなさん作業をされています。寮長さんも利用者さんと顔合わせると
さっきまでとはなんだか違う方みたい(*´∀`*)
実物を初めてみましたが結び織りの織り機です。
縦型で床に座って作業するところがよくある織り機とは違いますね。
裏地に裂いた木綿の古布を通してそこにウールの毛糸を一糸ずつ結んでいきます。
あれ!アン○ンマン!?
いえ、違いますという事にしておきましょう。
個人の方からのご注文だそうです。
こちらではノッティングの他に古今刺繍も製作しています。
クオリティも高く、地元のオリエント美術館でも展示されるそうです。
実際に製作支援にあたっているご担当の方とお会いしてお話させて頂きました。
やはりきちんと倉敷本染手織研究所から指導を受け、了解の上で製作されているそうです。
さすがにとてもきちんと作られています。
実物を目にして尚更欲しくなってしまいました。
こちらの思いと考えをお伝えし、マジェルカでのお取り扱いをお願いしました。
しかし・・・
今は1月に予定している展示会に向けての作品づくりと、注文をお待ち頂いている
お客様分の製作で手いっぱいだそう。
出来れば一枚でも二枚でも持って帰れればと考えていましたが甘かったようです・・・
ただ、私のあまりのしつこさに根負けしたのか、結局一月の展示会が終わった時点で
もう一度お話しましょうとおっしゃって頂けました。
楽しみに、そして首を長くしてお待ちします!
その後寮長さんと工房横にあるカフェでコーヒーをご馳走になりお話をさせて頂きます。
言葉の端々にとても施設と利用者さんを愛してる事が感じられます。
印象深かったのは、
「自分が何かを与えているというよりも、利用者の皆からいつも何かを与えられていると
感じる。」というお言葉。
わかる気がします。
でも、たまに自分の都合で関わるだけの私と約40年間ずっと関わられている方ではその意味や重みは異なります。
帰りも駅まで送って下さる車中で、自転車で帰途につく子に暖かい声をかけたり、昔みんなで
田植えをしたりしたお話などをうかがいながら、是非又訪れたいと強く思った私でした。
良い出会いがたくさんあった出張初日。この日はこれから広島へ。
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