マジェルカ、障害者就労支援事業所へ
2017年に入って初めてのブログ更新です。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
そして今年はマジェルカにとって大きな節目の年となる予定です。
というのも、マジェルカを今年の春から「障害者就労継続支援A型事業所」とする
計画で現在動いています。
その事業所開設に必要な資格を持つスタッフの募集をかけたりもしていたので、
「あぁ、マジェルカ そのつもりなんだ。。。」と気づいていた方も中にはいた
かと。
(ちなみに探していたサービス管理責任者としてのスタッフはお陰様で決まりました。
それ以外のスタッフは現在募集中&選考中です。)
マジェルカの障害者支援事業所化、この事を今まではっきりとお伝えをしていなかった
のは、まだまだ不確定な事柄も多かったし、また、様々な捉えられ方をされることも
想像が出来たので、いつ、何からどうやって伝えるのが良いのかなど、ちょっと慎重
になっていたから。
しかし、そうこうしている間にも、決して順調に、とはいえないにしろ少しづつ具体的
に進み出し、また、進めていかなければならない事柄も具体的に出てきたという
状況になってもきたので、この先のマジェルカに関わる事柄ですから、そろそろここらで
きちんとお話をしておくべきかと考えました。
このブログを訪れる方の中には「そんなこと知ってるわ!」という方も多いとは思い
ますが、色んな方が読んでくれているだろうという前提で、まずはマジェルカが始めよう
としている「障害者就労継続支援事業所」の説明などを簡単に。
今現在マジェルカに並ぶ商品を作っている、ここで「福祉施設」とか「作業所」なんて
呼び方もしているお取り引き相手の施設さんの多くがこの事業所になります。
それは障害者総合支援法に基づく障害者福祉サービスの一つで、
“通常の職場で雇用されることが困難な障害者に対して,就労の機会を提供するとともに,
生産活動その他の活動の機会の提供を通じて,その知識及び能力の向上のために必要な
訓練を行う事業” とされています。
・・・ふむふむ
さらに、この就労継続支援事業所にはそこに通ってサービスを利用する障害のある方と
雇用契約を結ぶ「A型」というタイプの事業所と、それを結ばない「B型」というタイプ
の2種類があります。
今世の中にある就労継続支援事業所の多く、だいたい8割くらいは「B型」となって
いるようです。
この2つの大きな違いは「A型」ではそこに通う利用者さんと雇用契約を結ぶので当然に
労働基準法にも則り、仕事に対して最低賃金の支払い義務が発生するのに対して「B型」
にはその契約が無いという点。
ですからB型の事業所では仕事に対する対価を「賃金」とか「給与」ではなく「工賃」
と呼んでいます。
その工賃に関する話はここでも過去に何度か話題に挙げてはきましたが、今回は置いて
おきます。
(ちなみにデータがある平成25年度のB型の全国での平均工賃額は月額で¥14,437)
そしてA型での利用者は、福祉サービスの利用者であると同時に雇用契約を結ぶ従業員
でもあるので、例えばお仕事として商品作りをしている事業所なんかの場合だと、商品が
売れようが売れまいがお給料は支払わなければなりません。
それに対してB型の場合には売れて出た利益分だけ工賃を払い、売れなければ払わないと
いうことになっています。
だからといって支払わなくても良いという性質のモノではないと思うのですが、実際
数多くの施設を見てきた目で言わせてもらうと、この点で努力をしている所がある反面、
ほとんど努力らしい努力をしていない所というのは ありまーす ありまーす ありまーす。
あ、これ、気持ちの有る無しじゃなくてその為に行動をしているかどうかです。
でもまた、いちおう行動してるって気分にさせてあげる為に、ただ参加してその数時間
眠いの我慢すればいいだけのセミナーや、なんだっていいからモノを並べればいいだけ
のバザーだったりって機会を、行政や支援団体は親切だからちょいちょい用意してくれ
ちゃうみたい。
そんなもんだからだいたいの皆さんは「行動もしてるぜっ!」なんて思っちゃったり
もしているようですが・・・お互いうまくできてますね♡
ただ、違う見方をすれば、利用者さんへのお給料や工賃への強い義務に縛られないでも
良い、ともいえるB型事業所の場合は、高い工賃を支払うという点だけを無理に価値と
して提供する必要はないという事もいえるのかもしれません。
その分、そこに通う利用者さんにとって工賃とは別の形での様々な価値を作り出し、提供
するということに力を入れる事もできるし、むしろその方が相手にとって必要なサービス
である場合も。
ただしこれ、気をつけないと、やる事をやらない事への外への言い訳にも利用されちゃった
りもしがちですが、目的が工賃を上げる事ではなく、その結果としての工賃という考え方
自体は別にアリかとワタシは考えます。
単にお金を生み出す為の効率やらに縛られずに済む、そんなある意味恵まれた立場を
使って、利用者さんへの価値を提供していたり、障害のある方を取り巻く状況に一石を
投じたりしている事業所さんがある反面、そんな立場を活かした新たな価値作りに挑戦も
しないし、かといって日々の利用者さんの仕事で工賃を1円でもあげる為の努力や工夫も
してないっぽいところもあるにはあります。
あぁ、もったいない。
と、ここまで利用者さんの工賃に関してお話してきましたが、かたやスタッフさんのお給料
は売れようが売れまいが、利用者さんの工賃上げる為の努力や工夫をしようがしまいがキチン
と支払われますです、はい。
その仕組みは、この「障害者就労継続支援事業所」というのが、自治体から事業の指定
を受け、国からの給付金を受けて運営される事業であり、この給付金でスタッフの
人件費や家賃、光熱費など障害者福祉サービスの事業部分の維持運営が賄われるから。
(決められた額のうちでやりくりしなければなりませんが)
そしてもう一方の、利用者さんのお仕事に対するお給料や工賃はこの給付金からではなく
営業努力によって生まれる、給付金以外の外部収入で生み出すというのがルールです。
ちなみにこの給付金はA型だろうとB型だろうと差はありません。
その点、スタッフ同様に利用者さんにお給料を払う義務があるA型事業所の場合はスタッフ
のお給料はこの給付金で賄われたとしても、利用者さんのお給料を生み出すための努力と
いうのは不可欠になります。
さて、マジェルカでもたまに、A型の事業所さんから「商品を販売してもらえないか?」と
いったご相談を頂く事があります。
マジェルカでは雑貨作り(それだけやってるわけではないでしょうが)をお仕事にしている
事業所さんだけを見てきた限りの感想にはなりますが、A型もB型もやっている内容には
あまり大差が無いのかなという感じです。
でも、結果として今現在、A型事業所さんの商品でお取り扱いまで至ったモノはありません。
という事からは、お給料を払わなければならないA型だからといって、必ずしも売れるような
モノ作りをしているとは一概にいえないとも感じています。
正直、A型なのにコレでどうやって最低賃金を支払っているのかな?と思うことも。
逆にB型事業所でも最低賃金相当額以上の工賃を利用者さんに出しているケースもあります。
さて、脱線してるのかしてないのか、ここまで長くなりましたがやっと本題、マジェルカが
今後やろうとしているのはA型事業所になります。
マジェルカで障害のある方々が働ける仕事を作り、そこでしっかり活躍してもらい、その働き
から利益を作り出してお給料を作り出すという事です。
言うは易しです。。。(汗)
そして、これまで給付金はもちろんの事、助成金や補助金といったものも一切受けずに
一民間事業としてやってきたマジェルカがなぜここで福祉事業に転換、いや、ぜひここは発展と
いっておきますが、そうしようとしているのか、また、それによってどう変わるのかなどをお話し
させてもらおうかと思います。
が・・・
ここまで書いて疲れてしまったので続きは次回へ。
ここで2つお知らせを。
毎月開催すると言っておきながら昨年の8月開催の第4回を最後に止まってしまっていた
「マジェルカ質問会」
「ネーミングだっさ」というお声もチラホラあったので名前も新たに「マジェルカcafé」と
改めて再開しました!
すでにSNSの告知を受けて今回もバラエティに富んだ方々にお申し込み頂いていますが、
まだ数名の余裕がございますので、興味のある方は是非お早めにお申し込みを。
(開催スペースの問題もあり、毎月開催できるかは定かではありません)
(caféといってもコーヒー、別に出しませんが隣にセブンイレブンありますから。。。)
もうひとつのご案内は今年最初の外部での販売企画となります。
2/7(火)~3/6(月)のきっちり1ヶ月間
上野公園の「東京都美術館」のミュージアムショップにてマジェルカコーナーを展開します‼︎
常時お取り引きをさせて頂いているのですが、今回右奥の壁面全面をコーナーとして使わせて頂ける
ことになりました。
日本全国からたくさんの人が訪れる美術館で素敵な機会を頂けました!
機会ある方は是非のぞきにいらして下さい。
それではまた次回。。。