くりの丘
今、川崎市からの依頼で川崎市内の作業所向けに商品作りや販売に関する研修講師をやらせて頂いています。
ガチな内容で、しかも半年間にも渡る様々な作業所さんたちとの関わりの中で、福祉作業所の、またそこで働く人達のリアルといったものを、綺麗事だけでなく、また今改めて知る機会にもなっていたりもしております。
ココではその内容はさておき、その中で出会った「くりの丘」さんに先日お邪魔してきました。
川崎といっても多摩寄りで、私の自宅からは車で30分位で行ける場所ということ、研修中に見せて見せてもらった製品がマジェルカにあっても面白いかもと思えての訪問です。
緑の多い住宅地の一角になかなかきれいで立派なプレハブの明るい建物です。
さっそく作業場をのぞかせてもらうと、やってますやってます!
手前の方が操作する機械には赤いラベルで「はちろう君」。
はちろう君と彼は何をしているかというと、
ジャーン‼︎
鉢(エコポット)を作っていたのでした!
古紙を細かくして糊と一緒に固めた植木鉢、リサイクル素材で使用後も土に還るというエコポット、ご存知ですか?
そんな植木鉢を作る機械だけに“はちろう君”
そんなナイスネーミングなマシンをパートナーにして励む彼をはじめとして、ここに通う利用者さんはマジェルカのお取り引き先の多くの就労継続支援B型事業所と呼ばれる施設に通う方に比べると比較的、その障がいの程度が重い方。
そういう方々を受け入れるこちらのくりの丘さんのような場所は生活介護事業所と呼ばれます。
片や“就労”、片や“生活”、どちらに重きを置いているかがその呼び方からもわかるかと。
とはいえ、生活介護でもくりの丘さんのように利用者さんの出来る範囲で仕事作りを努力している所もあれば、就労…B型といえどもあまりそこに心を砕いていない所もあると知ってきたワタシなのです。
さて、話しを戻して、研修では最初の時に利用者さん達に編んでもらったこのヒモを使って何かモノ作りを(しかも売れるモノを)ということでしたがなかなかコレは難しい。。。
そこからだんだんヒモにばかりぶら下がり(ヒモだけに)考える事をやめて、他に出来るこんなモノを提案してくれました。
奥にあるのが完成形ですがサンタさんのオーナメントです。
木粉粘土で作ってます。
それに使いたかったあのヒモも帽子のアクセントにきちんと上手に使っています。
オケージョンを考えたモノ作り。
特に雑貨作って売るには大事ですよね。
作業所さん向けの研修でも良くお話させてもらうのですが、
「誰にも、いつでも、何処ででも売れるモノ」
という考え方。
気持ちは分からなくはないけれど、コレだと何をすればいいか雲をつかむような話で、具体的には何も考えられない。
結局はただの思いつきに走る事も多いのでは。
デザインにこだわるのは大切ですが、たとえ色形のデザインにこだわっても売り方や見せ方のデザインを無視していては、相手不在の自己満足にしかならない。
作り手と買い手のど真ん中で活動し続けてきたマジェルカは、そういう例や逆に上手な例を沢山見ながら、売り方や見せ方のデザインにこだわってきました。
さて、オケージョンの中でも一番の掻き入れ時となるマジェルカのクリスマスに先ほどのサンタさんもお目見え予定ですのでお楽しみに♪