周南あけぼの園2

皆様おはようございます。

前々回、周南あけぼの園さん訪問の記事が中途半端に終わったままで告知記事を間に

挟んでしまいました、すみません(;´▽`A``  

では周南あけぼの園さん訪問の続きです。
バッグ制作チーム「帆布工房結」の見学を後にして、アート活動チーム 「アトリエnon」さんに移動です。
階段の途中に巨漢くんが行く手を阻むように寝そべっていますが、そんな困難もモノともせずに私と佐々木さんは「アトリエnon」に辿り着きます。

アトリエnonです。とても整理されていて綺麗です。

描いてます!

藤村義孝さん。
「寝てたでしょ~っ!」と佐々木さんに突っこまれながら 「寝てない!」と言い張りながら赤い目をこすってました。
細かな点描のようなタッチの絵を描きます。 眠くもなりますよね?
どうなんですか、ホントは寝てました?

他にも、山口県知事賞を受賞されたとても細密な刺繍作品を作っている方も。  
刺繍をしていない時には目もくらむ程細かいピースのジグソーパズルを組み立てて いるそうです。
私は指先の細かな作業を15分以上続けると吐き気をもよおします。
だから尊敬します。  

彼がアトリエnonを作るきっかけにもなった徳原 望さん。
通称ノンちゃんです。



頼んでないのにポーズとってくれました(笑)

こちらは新作でしょうか? 素敵! ポストカード化したら是非マジェルカに。  
アトリエの活動時間はこんな絵を描くノンちゃんですが、休み時間や家では食べ物ばかり描いているそう。

そう、彼は作品としての絵とそうではない絵をきちんと描き分けているそうです。
普段は日記の感覚で比較的リラックスした環境や状態で描いているのでしょう。
そして一転してモードが切り替わるとアドレナリンが放出されるのでしょうか?

そんな彼の横にあるラジカセからは軽快なポップス。
「これは?」と訊いたら  
「タキツバ!!」と
「・・・へ?滝壺?ナニソレ?」
  見かねた佐々木さんが「タッキーと翼です!」と半ば呆れながら教えてくれました。

じっくりと施設内を見学させてもらったところで、園長の前崎さんが戻られましたので園長室にお邪魔してご挨拶。
結さんにとってもこの度初めてのチャレンジとなる、地元山口以外でのマジェルカでの販売。
それにご理解を頂けた結果、今ではマジェルカの看板商品となってきた帆布バッグ。

ここに至るまでには佐々木さんを介し、かなりのやり取りを重ねて漕ぎ着けました。
彼女からは常に「うちの園長はすごく前向きで熱い人なので・・・」と伺っていました。
そういう方が率いる施設だからこそ、ここまでお互いにタッグを組んでうまく軌道に乗せられたのだと思っています。
(・・・園長、佐々木さん、どうでしょう、このぐらい言っとけばいいですか?)
実際に伺っていた通り気さくに歓迎していただき色々なお話を伺いました。

何故帆布バッグを作り始めたのかを伺ってみると、つい数年前はいわゆるどこにでもあるような
(と言っては失礼ですが)キーホルダーなどの授産製品を利用者さん達に作ってもらっていたそう。
でも売れません。
作っている人たちも別に面白そうではありません。
さらに自分たちも特に面白くありません。

見回すと、ここに来る前に縫製工場で働いていた利用者さんがいらっしゃいました。
閃いて、初めは県内で酒袋でバッグを作っている方のところで指導を受けてそれを作り始めたそう。(それはそれで面白そう)。
しかし材料供給も難しく、売上も伸び悩みました。
さて考えた末に、帆布バッグってのがあるらしいぞと。
その時点では”帆布”ってなんぞやって状態 だったそうです(笑)
それでも今の帆布素材の供給元になってくれている倉敷の帆布工場に直接連絡をし訪問します。
そこは思いがあったからこそそれが通じて招いた結果といえるでしょう。
はれて帆布の供給と技術指導をしていただく事が出来、現在の工房の基礎を築くことができたそうです。

そして先にも述べたように「周南あけぼの園」ではなくて「帆布工房結」としてやっていくぞと施設内で発表。
その時には皆さんから「わぁ~っ!」と歓声が起こったそうです。
そのエピソードにも、その当時を思い返しながら感極まって目を潤ませる園長にもわたし感動しました!

アトリエに関しては、ある時ノンちゃんが休憩時間に書いていた落書きを目にします。
試しに絵筆を持たせてみると・・・
今ではワタミ会長もファンクラブに入るほどの立派な作家さんとなりました。

人によってはラッキーに映るかもしれません。
実際に他の施設からは「おたくは皆さんの障がいの程度が軽いから・・・」と言われる事もままあるそうです。
でも、はたしてそうなんでしょうか?
ここで活躍している彼等彼女達の中には、他で受け入れられず、問題行動などから様々な施設をたらい回しにされてここにたどり着いたという経歴の方もいらっしゃるそう。
その方にお会いしてみても、落ち着いていて今の本人からはとても想像できません。
他所では受け入れられなくても、今ここではその方しか持たない個性を発揮し、かけがえのない一員となっています。
話の最中にも園長は「○○は今ウチの宝です!」「△△もウチの宝です!」としきりにおっしゃっていました。

昨日岡山で訪れた愛育寮で40年以上障がい者と関わっておられる寮長さんが 「自分は何もしていない、むしろ彼女達から色々なモノを教わっている」とおっしゃっていた言葉とも重なりました。

さて、その後は市内にある福祉ショップを案内していただき、今後の課題などもお話しし、 夜にはわざわざ席を設けてまで頂き、園長、佐々木さん、そしてわざわざお休みのところ駆けつけて下さったアトリエnonご担当の金子さんと熱い話の続きを繰り広げたのでした。

ちなみに佐々木さんは翌日ご入籍で、「独身最後の夜を藤本さんと・・・」など意味深な言葉を発していましたが、以前一緒にマジェルカにも来てくださったご主人が送迎役として宴席にも途中参加され無事に帰られました。

とても実り多く濃縮な時間を過ごさせて頂き、周南あけぼの園の皆様(そして佐々木さんの旦那さま)ありがとうございました!  
最後にフミちゃん、タケちゃんの刺繍バッグはじめ他にも色々と素敵な帆布バッグ作品を作って頂いています。
それらを展示販売する企画を1月に予定しております。 皆様楽しみにお待ち下さい!  

又、オーダー制作を得意としている帆布工房結です。
マジェルカでも現在扱っている規格品だけではなく、今後はオーダーを受けさせて頂ける事となりました。
詳細は今後詰めていきますが、皆さまぜひお楽しみに!!

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