脳内に新たな回路を作る
セミの鳴き声が心地いい、本格的な夏の到来ですね~!
私イトウは人生の1/3を赤道直下の国々で過ごしてきたのですが、やっぱり耳を劈く蝉の鳴き声を聞いているとき、一番「夏」を感じます!(アジアの国々では蝉の鳴き声はあまり耳にしませんでした)
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さて、本日のお題は再び「クリエイティブリユース」!
OIDEYOハウスさんの「雷バッグ」の写真が目に留まって読んだ、新聞文化欄で出会ったこの言葉。
直訳すると、“創造的な再利用”。
見捨てられているモノを観察し、想像力と創造力によって再び循環させるこの取り組みを、日本ではIDEA R LABの大月ヒロ子さんが牽引されています。
※イトウが足を運んだ大月さん監修の「クリエイティブリユース」展については、以前のブログを是非ご一読ください → https://www.majerca.com/blog/2021/06/05/10670/
クリエイティブリユースから生まれた”アップサイクル商品”は、マジェルカの店内にも溢れてます!
農家の米袋とシートベルトを利用したOIDEYOハウスさんのバッグや、のぼり旗を利用したありがとうファームさんのバッグ。
その他にも、
お役目を終えた消防ホースでできた財布(N-Stageさん)、幸せなウェディングキャンドルを再利用したキャンドル(ヨナワールドさん)、端革をパッチワークしたキーホルダー(第二アトリエとんとんさん)など・・
なんてうまく活用してるんだろう!!廃材・端材から商品を開発する作業所の皆さんの創造力には感動します。
そして、そのプラスαの価値をお客様に(ちょっと得意げに)説明してしまう我々マジェルカスタッフ。
福祉事業所 x クリエイティブリユース ・・・この可能性をもっと掘り下げたい!
思い立ったら即行動。
その後大月さんの本「クリエイティブリユース廃材と循環するモノ・コト・ヒト」(millegraph出版)をゲットし
(← 大月さんが実際に足を運んで調査された世界各国のクリエイティブ・リユースの取組がたっぷり詰め込まれた、素晴らしい教科書でした!!)、
後期の「クリエイティブリユース」展にも再び足を運び・・・・
そして先週、出張した京都からちょいと足を延ばし、大月さんがいらっしゃる岡山倉敷の、クリエイティブリユースの拠点にお邪魔してきてしまいました~(*’▽’)
(ちなみに京都出張については、近日中にフジモトがアップする予定ですので、どうぞお楽しみに★)
↑こちら、クリエイティブリユースの実践的研究者、大月さんです♪
IDEA R LABがあるのは 倉敷の玉島という港町。
そこで、築300年の日本家屋(大月さんがご先祖から引き継いだもの)を改修され、モノから空間まで、クリエイティブリユースに関わる様々な実験をされています。
こちらは“マテリアルライブラリー”
廃材・端材をきちんと整理・分類し、棚や瓶にきれいにストック。
廃材を分類・整理する研修や、ここから好きな素材を選んで好きにモノづくりをするワークショップも随時開催されているそう。
(モノづくりが大好きで、姉が使い終わった大量のノートでさえ「捨てないで!椅子を作る材料にする!」とためこんでいる、スーパークリエイティブ?な我が息子が、狂気乱舞しそう!!!)
話を伺っていると、ここには子供だけでなく、国内外の研究者、企業の方、大学生、そして福祉関係の方など、様々な方が研修やワークショップに訪れるそう。
「こんなものも作ったりしたんですよ」
日本家屋に可愛くディスプレーされていたのは、廃材を織り込んでつくった 斬新な”さをり織り”。
↑なんとコードが!
↑なんと鳥の羽が!
玉島の福祉事業所と開催したこちらのワークショップでは、利用者の方も大喜びだったとか。
こんなことしちゃって・・・いいんだ~~!!
自らの直感で選んだ素材をもとに、「ルール」や「常識」といった枠組みから少し外れて自由に遊ぶ。
イマジネーションとクリエイティブのスイッチがはいり、唯一無二のアートやプロダクトが誕生する。
そして、仲間と取り組む楽しい思い出と一緒に・・・今までとは異なる「価値観」を得る。
それは例えば、
「ごみを減らしましょう」
「SDGsを意識しましょう」
といった先生の話を聞かなくても、講師のセミナーを聞かなくても、「大切な何か」を確実に学べる
脳内に新たな回路を作る取り組みだと感じました。
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「ほんとうは、行政にも取り組んでもらいたいんです」そうおっしゃる大月さん。
確かに、日本各地のごみ収集所の脇などにこういったライブラリーを併設し、子供たち、福祉事業所の皆さん、企業の方々が廃材・端材をもとに想像力・創造力を働かせ、楽しくアートやプロダクトを作れたら、素晴らしいなぁ!!
↑こちらは空想ドキュメンタリー「玉島マチヲ」のプロジェクト
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あるものを寄せ集めて作る“ブリコラージュ”という概念がとても好きな我がオーナー。
(2012年のブログはこちら →https://www.majerca.com/blog/2012/01/05/1825/)
実はマジェルカの店舗什器にも、フジモトが廃材を集めて手作りしたものが多々あるのです!
写真を見せながらIDEA R LABの話をすると
「そうそう、これなんだよ、俺がやりたかったのは!そして、作業所にも伝えたいのは!」と・・・。
クリエイティブリユースを柱に、マジェルカで何かが始まりそうな予感です!!
急なお願いにもかかわらず快くお時間をさいてくださったIDEA R LABの大月様、心から感謝いたします!
いつか、チームマジェルカで訪問できることを祈って♪