ついムキに・・・

こんな出来事がありました。。。

お一人の男性のお客様がいらっしゃいました。
ワタクシ基本張り付いての接客はしないタイプなので今回もお客様、色々とご自身で
店内を随分と長い事見ていらっしゃいました。
そして手にした商品をお買い上げ頂く時に、脇にあったバッグのお話になり、
その値段を聞いて「安いですね!」
そう、実際に商品に対して少々値段設定が安いのは事実なんです、そのバッグ。
その後、
「ココはモノの割に極端に安いモノと極端に高い物とがありますねぇ」と。
・・・
人の店に正面切ってケチつけるなんてナカナカと思いましたが
そこはそれ。
「何が高いと思われました?」と私
すると「あのペンケースは高いね」と
私自身そのペンケースを決して安いとは思ってはいませんが高すぎるという思いも
持っていないので少し意外でした。
そしておっしゃるには
「ペンケースっていうのはプラスチックとかでも他に安い物が世の中に溢れてるんだから
もう少しマーケットに即した価格帯でないと。」との事
「ちょっと比較対象がおかしい気がしますけど・・・」
という私が大人げなくもムキになってしまっていたからでしょう
「ハイハイ、僕は随分そういうのやってきたからわかるんだよね・・・」と言いながら
そそくさと出ていかれました。
そういうのってどういうのだよ!?
さて、ペンケース、確かに100円均一でも売っています。
安いモノ溢れてますね。
ペンさえ入ればそれでいいって人はそれでもいいでしょう。
確かに100均なんかの商品には激安という価値、
気兼ねなく使い捨てできるという価値などがあるともいえます。
でも、いつのまにかそんなモノで溢れてしまい、一つの消費のスタンダードに
なっている事には抵抗感を持っている私です。

人がモノに求める価値にはいろいろあります。

ある人には無価値に思える事が別の人にとってはとても価値のある事であったりします。
このペンケースも今までずいぶんたくさんの方が買って下さった。
そこに¥1500の価値を認めて下さった方達です。
私はマジェルカで扱う福祉施設製品たちは、単なるモノとして外面的な価値だけでなく
障害者がそこに携わっている、彼らのやりがいや収入に繋がるという点は高い付加価値
だと考えています。
ちなみに価値というのは受け手側にとっての価値。
だから、障がい者の為になるというその1点だけでは価値としてなり得ないという点
はミソですが。
そしてその価値を認めて商品を求めてくれる人をお客様のターゲットとして考えています。
そしてそういう層は確実に存在しているし、確実に今後増えると感じています。
ただし、そこに価値を認める方を指をくわえて見ているだけではダメ。
お客様というのは作っていくモノでもあるのです。
モノを売る事というのはそのモノにメッセージを乗せてコトを伝えるというある意味
啓蒙活動だと考えています。
なんていうと大袈裟でしょうか?
でも昔は世界中で商人というのは文化を伝える上で重要な役割を担っていたんですよ。
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