ディーセント・ワーク

書きかけたままになっていた記事をまずはアップしましょう。

もう既に先々週の話になりますが、あの降りしきる雪の日にこんなセミナーに参加してきました。

“B型事業所の「働きがいのある人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)」を考える”

サブタイトルの“就労支援継続B型は「訓練」なのか「就労」なのか?”という問いかけは、

主に、就労支援継続B型とよばれる障害者施設さんで作られる雑貨を仕入れて販売する

という事業をおこなっている私の中でも、しょっちゅう頭の中でグルグル回る悩み、

というかモヤモヤ。

私は私なりの考えや思いは整理しているつもりですし、また、ショップとしてのマジェルカ

の事業内容からいえば、少々乱暴ではありますが「そんなのウチにとってはどっちだっていい。」

と言い切ってしまっても構わないとも思っています。

単に右から左へ商品になるモノを仕入れてショップとして魅力ある商品をお客様に繋げると

いう面ではきっとそれで構わない。。。

ただ、その中でも、それらの価値をより高めて伝えるには、それらが生まれる背景をより

知っておく必要があるのでは、という点と、それ以上に、単に上のような役割だけでなく

「作る」から「売る」という過程で生じる様々な事柄への相談に乗ったり、また取引相手

として諸々の交渉事をしたりする中で、より深く理解しなければならないという点から、

「どっちだっていい。」とも言えなくなってきています。

ある意味マジェルカや私にとって整理する事が避けられない事柄になってきているような

気もします。

そしてそれは以前に比べて強くなって来ているよう。

そんな中で何か少しでもヒントを得られればという思いもあって参加してみたセミナーです。

そんな内容をかいつまむと、アンケートデータに基づいた話から様々な立場や実践者による

パネルディスカッションなどなど長きにわたる盛りだくさんの内容でした。

それらを全てに関してここで話すとキリが無いし、大変なのでやめるとして、ここでは私が

気になったいくつかの内容やキーワードに関して少々。

まずはアンケート、様々な項目のアンケートをB型事業所の主に施設長など管理者の立場の方と

障害者の家族に対して行ったというもの。

その中で私が興味深かったのは利用者に支払う工賃であったり、作業のやりがいであったりの

いってみれば利用者個人の満足度に繋がる内容ともとれる設問に関して。

「出来ている」「やっている」というのが概ねの答えにおいて 施設側>家族 でした。

何をもってやっているとするかの具体的な指針を示された設問ではなかった点もあるので答えた方

の各設問への捉え方は様々ではあったでしょうが、施設側が「出来ている」「やっている」と

思っている程には家族側はそうは捉えていないという傾向は読み取れるのは興味深いな、と。

次にパネラーの発表や会場とのディスカッション(ちなみに当然ながら参加者の多くはB型事業所

の方達のようです。)の中で。

働きがいのある人間らしい仕事として「ディーセントワーク」が語られる今内容では「個別支援」

という言葉や「アセスメント」という言葉がよく出てきました。

人格や取り巻く環境はもちろんの事、それに加えて障害特性という我々には無い特性を抱えた障害

あるメンバー達の仕事または活動(とりあえずここでは濁しておきます)を組み立てるという事を

考えたときにその難しさは想像に難くはありません。

何故なら一般の会社を始め障害の無い方々が働く組織でもその難しさや課題は誰もが抱え、考える

事だから。

ましてやそれぞれに様々な障害による特性を抱えた方々をマネジメントして活動するとなると。

だから日頃から私はそんな施設のスタッフというのはむっちゃ大変な仕事をしていると思っています。

そして繰り返しになりますが、今回ディーセントワークが語られる中で何度も出て来た個別支援。

大変だからこそ重要でもあるそれらの具体的な話にはいちいち「そうだよな、やっぱり」と頷いて

いたのですが。

ですが。

今回参加した私にとって意外で最もインパクトがあったのは、参加者の方のリアクションでした。

管理者っぽい方が「「個別支援」ってどうすればいいんですか?」

 

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